秘密 二人きりの謁見の間で、さあどうしよう、とニアは考えた。 眼前に立つのはレックスよりひとつかふたつ幼い少年だ。スペルビア人らしい黒髪と、逆にスペルビア人にはやや珍しい青い瞳。しかし柔らかく微笑む彼が纏う空気は落ち着いていて、実年齢よりよほど大人びて見える。身長さえ勝っていたら、レックスより大人に見えただろう。 世界を二分する大国の片割れ、スペルビア帝国皇帝ネフェル・エル・スペルビアその人であった。玉座ではなくその前方に設置された会議机の端に座り、ニアは彼の正面で緊張から背筋を伸ばしすぎて腰が痛い。「改めて、ニアさん。戦艦では本当にありがとうございました」 無垢な笑顔が完璧な角度で首を傾ける。いや、うん、とニアは曖昧に首を振った。 ニアはかつて彼の命を救った。 地位も名誉も財産も何もかもを失い、果てにはインヴィディア女王ラゲルトの暗殺未遂を企て犯罪者と成り下がったかつてのノポンの政商バーンが、スペルビア巨神獣戦艦内で巨大人工ブレイド・グレートサクラを自爆させた際、ネフェルの心臓と呼吸は一度止まった。その場にいた人間たちをワダツミの力で守りながら、自身は爆発そのものを止めようとバーンの持つ自爆スイッチに手を伸ばし、間に合わなかった故の、お話として語り継ぐならそこそこに美しい悲劇を、ニアは許さなかった。マンイーターとしての超再生能力が遺体の中にまだかろうじて残されていた生命の欠片を見つけ出し膨らませ、肉体を死から巻き戻した。もっとも、ネフェルと同調していたブレイドであるワダツミは、コアに戻ってしまったけれど。 改めてその時の礼がしたい、と、道中スペルビアに立ち寄ったニアは彼に呼び出されたのだった。そして今、スペルビアで最も高い位置にある、ハーダシャル謁見の間にはニアとネフェルの二人だけ。ニアをここまで案内してくれたメレフは、二人を引き合わせた後人払いをして参りますと一礼し場を離れてしまった。レックスたちはそもそも皇宮ハーダシャルにすら来ていない。おそらく街でハナの改造に使えるジャンクパーツやスペルビア製の最新シリンダーをのんきに買い求めていることだろう。あの時の礼と言われればニアがマンイーターとしての力を開放したことに決まっていて、ニア自ら仲間たちの同行を拒否したが、それはそれとして付いてきてもらえばよかったと、そわそわと落ち着かない頭でニアは回想する。 取り敢えず帰ったら「ご招待頂いたのはお嬢様ですから」と何故か同道を拒否したビャッコには百万語の文句をぶちまけようと決めて、懸命に口を開いた。「ええと、勿体無いお言葉、恐縮です。アタ……わたくしこそ、皇帝陛下をお助けできて嬉しい…じゃない、光栄です」 こんな日が来るならお父さんに教わった言葉遣いを覚えておけばよかったと後悔するニアの怪しい敬語に、ネフェルは気分を害した様子もなくますます笑みを深める。「ニアさんの楽な口調で構いませんよ。あの時みたいに」 皇帝陛下が丁寧な言葉を使っているのにニアが普段通りに喋るのは絶対なにか間違っているし、ここにメレフとカグツチ以外のスペルビア軍関係者がいたら無礼者とひっ捕らえられること必至だとは思ったが、話す内容と言葉遣いに同時に気を配るのは無理だと早々に判断する。「ごめん。助かる。アタシの口調ってこんなだけど、いい?」「ええ、全然。私はスペルビア皇帝としてではなく、貴方に助けられたただの私として今ここにいます。ほんとうはもっと私的な場でお話したかったのですが……」「んー、でも、そうすると何か色々面倒くさいこと起こりそう」「察しが早くて助かります」 スペルビア皇帝が同年代の少女を、たとえば自室に呼んだなどという話が人の口に上れば、いい具合に四方八方で盛り上がる噂話になることが想像に難くない。メレフもエレベーターの中で同じようなことを言っていた。エレベーターだったのは偶然ではなくて、聞き耳がないと確信できる場所でなければ可能性の話すらできなかったのだろう。 上流階級は面倒くさい、と、かつてほんの一時その上流階級の一員であった自分を棚上げして思う。厳密には、一員だったのは姉(ニア)だったけれど。「ニアさん。何か、望むことはありませんか?」 皇帝陛下からこんなことを言われるなんて、なんだか小説みたい。そんな感想を抱いたニアに、ネフェルは続ける。「お呼び出ししておいて申し訳ないのですが、私には何をすれば貴方へ充分な感謝を示せるのか、よく分からないのです。皇帝と言っても、差し上げられるものは地位か、お金か、便宜くらいで。それらをもって貴方への感謝を終わらせてしまうのは、なんだかとても相応しくないような気がして」 青い目が真っ直ぐにニアを見つめる。透明で、誠実だ。似た視線を知っていると既視感を覚え、記憶を掘り返すまでもなくメレフだと気付く。主従だけれど、従姉弟だと聞いた。ネフェルを初めて見た時は、研ぎ澄まされた刃の切っ先を思い起こさせるメレフとは異なり、初秋を知らせる雨上がりの風のように柔らかそうな人で、似ていないなと思ったものだが、認識を撤回する。なるほど、確かに血の繋がりがある。心根がそっくりだ。真面目な分だけ不器用そうなところなど特に。「望みって言われても……」 腕を組んで考え込む。ネフェルの言うように、地位とか、お金とか、便宜とか、ニアは特に欲しいとは思わない。強いて言えばお金を貰えれば旅で楽になる部分もあるだろうし、いざというとき力添えをもらう約束を取り付ければ実利は大きいだろうが、くださいと言い出すことに躊躇がある。なぜと聞かれればニアの私情としか言いようがないのだが。ここまで考えて、ふと、腕組みは無礼だと気付く。はっと姿勢を正したニアに、「どうぞ、気にしないで」とネフェルは笑ってくれた。 いい人だな、と掛け値なく思う。ちょっと不安になるくらい。そういうところも、メレフと少し似ている。 お言葉に甘えて再び思考を沈めていく。そもそも、ニアはこうして感謝を述べられていることが居心地悪くて仕方がない。あの件の直後、メレフから厚い感謝を述べられた時にも、今と同じ、ざわざわと落ち着かない痺れのようなものが全身に広がって仕方がなかった。 命が助かったことは純粋に嬉しい。そのために自分の力が役立ったことは嬉しい。これは事実。 ただ、それ以上に。舌の裏に、心臓の底に、まだら模様のコア・クリスタルの内側に、黒い苦味が滲んでいる。 無機質な鉄の足元に、鮮やかな赤が広がっていく。それは、ノポン族であるトラを除けば、その場で誰よりも小さな少年から流れている。命が、溢れて、溶けていく。絶望の降り積もる空間に、悲しみの声が響いている。いけ好かないと思ったこともあった、いつも自信満々に伸ばされていたメレフの背が、失われる命の分だけ小さくなっていく。二つの後悔が、ニアの中で天秤に乗る。助けて、秘密を開示する。もしかしたらそれにより迫害の日々が戻るかもしれない。助けず、秘密を保持して自衛する。言い訳はある。ただのドライバーでしかないニアでは、あの怪我を救えない。建前を用意して見殺しにする。過去にそうした、そうせざるを得なかったいくつかの命と同じように。 助けない可能性も、決して小さくはなかった。 決められなかった。違う種類の痛みが交互に予感されて、その間に命の刻限が近づいていく。それが過ぎれば、仕方がなかったんだ、と、ニアは無行動の大義名分を得る。仕方がなかったんだ、助けようとしたときには、もうほんとうに手遅れだったんだ、と。 それでも結局、ニアは力を行使した。ビャッコに頼んでレックスたちを追い払い、その姿を晒すのはネフェルに対してだけ、という妥協を伴って、だけれど。 ――ネフェル! 目を開けろ、ネフェル! だって、その声が。悲痛な色に張り裂けかけて、それでも発さずにいられない叫びが、等価に揺れる天秤に乗った。そして掲げられたのは、ニアの秘密の方であったから。 だからたぶん、ネフェルが真に感謝するべきはメレフに対してだ。忠誠さえ取り除かれた一切の不純のない愛情が、迷うニアの背を押したのだから。 望みを告げる代わりに、ニアはそれをぽつぽつと語った。ネフェルは黙って聞いていた。だから陛下、アタシお礼なんていらないよ。そう締めくくって席を立ちたかったのに、先にネフェルが口を開いた。「それでも、貴方が私を助けてくれたことに変わりはありません。貴方の力と優しさによって、私は今ここにいるのですから」「でも……」「お願いします。何もしないというのは、私の気が済まないのですよ。思いつかなければ、今すぐでなくても構いません」 頑固だなあ、とニアは笑った。そういうところも、メレフと似ている。メレフも、別にいいよと首を振るニアに対して言い募ったのだ。いや、君には感謝してもしきれない。どうか何でも言ってほしい、私の全てを掛けて叶えよう。大げさな言葉は真剣で、ニアには怖いくらいだった。結局、食事を奢ってもらった。ニアの父が生きていた頃にもなかなか食べられなかったような贅沢なやつ。そのさなかでも、こんなものでいいのか、と、メレフは真剣な顔だった。 思い出して、もう一度くすりと笑う。おかげで緊張がほぐれ、ついでにちょうどいい"お礼"の案が浮かんだ。ニアの行為にちょうど釣り合いのとれる、ニアが考えつく限りにおいての最適だった。「だったら、そうだ、陛下の秘密を一つ教えて」 ネフェルは大きな目をぱちくりと瞬かせた。「秘密……ですか?」「うん。アタシのあの姿、凄く大事な秘密なんだ。レックスたちにも教えてない」「ニアさんは、ほんとうはブレイドなのでしたね」 姿を晒せば教えざるを得なかった。目を覚ましたネフェルに、皆が帰ってくるまでの間、ニアはいくつか話をした。自分がブレイドであること。正確に言うとマンイーターで、だから一度確かに死んだネフェルを甦らせることが出来たこと。この事実は誰にも内緒なこと。ネフェルは、ええ分かりました、と、唇に人差し指を当てて、秘密、と微笑んだのだった。「誰にも言ってないよね?」「勿論。臣下にも、従姉にも」「よかった。それでね、だから、アタシにも陛下の秘密を教えてよ。アタシも、誰にも言わないから」 互いに互いの秘密を握る。単純に御礼の品を貰うより、形式としては取引に近く、その分ニアの気持ちも楽だ。純粋に助けたいと思えたわけではなかったのにという苦みも薄ければ、自分はネフェルの秘密を知っているのだから、秘密を知られたくないネフェルもニアの秘密を話さないだろう、という保険にもなる。 ネフェルはしばし、納得したような、困ったような、曖昧な微笑を頬に貼り付けていた。無理にとは言わないし、断られるようなら別にいいか、とニアはのんびりと構えていた。よくよく考えれば、スペルビア皇帝の持つ秘密など、たとえば皇室や帝国の根幹に関わる類のものだったらどうしよう。そんなもの、ニアには大きすぎて背負えない。「分かりました。では、とびきりのものを」 ゆっくりと瞬きをしたネフェルが、静かな声で応じた時、ニアの心臓は大いなる予感にどくんと跳ねた。他人の一番、柔らかくて繊細で傷つきやすい部分を、今、ニアは覗こうとしている。この部屋に連れられ、メレフが出ていってしまったその瞬間よりよほど緊張して、ニアは生唾を飲み込んだ。「――私は、従姉と血が繋がっていません」 開示された"秘密"のあまりの大きさに、ニアは思考停止した。 え、だって、メレフは今は軍人だけど、元々は皇女だったって聞いた。亀ちゃんもなんかそんなこと言っていたのに、それが違ったの? スペルビアの裏側で何かがあって、メレフが貰われたとか? でもヒカリが、カグツチは500年前からスペルビア皇帝のブレイドだったって言ってた。カグツチもそういう慣習があるって頷いていた。じゃあメレフがスペルビア皇族なのは間違いなくて、まさかネフェル陛下の方が違うの? 嘘待って、スペルビア皇族じゃない人がスペルビア皇帝やってるの!? 絶対これやばいやつじゃん! どうしよう、これ、アタシ、うっかり知ってはならぬことを知ったとか言われて消されたりしないよね? ぐるぐると混乱が渦を巻く。どう反応すればいいのかわからず固まってまじろぐばかりのニアだったが、やがてくすくすと笑声が聞こえてきてはっと我に返った。肩を震わせて、ネフェルが笑っていた。ニアを見る目は優しかったが、少しいたずらめいた光を宿していた。「すみません。今のは冗談です」「え、ちょっと!」 いいだけ動揺させられたニアは反射的に抗議の声を上げたが、「ですが、そうであればよかったのに、と思っていることは、ほんとう」 続いた言葉に、今度こそ心臓を掴まれた気分になった。 ネフェルの声は、深く静謐だった。眼前の少年が、ひどく大人びて見えた。ニアが相対してからずっと湛えられていた、年相応の可愛らしさを残した微笑に、不自然に老成された憂いが青い色をして散っていた。ネフェルは両腕の肘を机に立て、重ねた両手に顎を乗せて、ニアをじっと見た。どきりとした。諦めようとする人の目だ、と直感的に思った。痛みになり損ねた感傷を持て余して、どうしようか持て余している。きっと、メレフは宿さない色だった。それともニアが知らないだけで、メレフもやはり、こんな青を持つのだろうか。ニアが知るメレフが纏う青色と言えば、ニアたちを以前は追い詰め、そして今は守ってくれる、頼れる炎の輝きだった。 ニアはその目に見覚えがあった。思い浮かべたのはメレフではなかった。それは、たとえば、レックスとホムラが同じ場所に出来た傷の手当を互いにしているのを見た後、俯いた足元の水溜りに反射していたもので。あるいは、レックスとヒカリが店先のあれこれについて話しながら買い食いをしている、その後ろでぼんやりと二人の背中を眺め、ふいに横を見た窓ガラスに映っていたもので。 だから直接言われなくても、ニアはすとんと、ネフェルの秘密を受け取った。「好きなの?」「はい」「従姉弟……だったよね」「さらに言えば、義姉弟(きょうだい)ですね」「そっか。確かに、凄い秘密だね」「そうでしょう。私の最重要機密事項(トップシークレット)です」 そっか、と、ニアは繰り返した。 後ろ向きな親近感をにわかに覚えた。言葉を探して、見当たらなかった。何を告げようと言うのだろう。応援するよと笑うには、事情は少しばかりでなくニアの手に余って。それじゃあ仕方ないねと慰めるには、ニアはその痛みを知っていて。スペルビア皇帝。メレフの従弟。その程度にラベリングしていたネフェルという個人の輪郭を、ここにきてニアはようやく発見した。そしてネフェルという個人を象るその秘密は、大国を背負う肩に乗せるには些末すぎて、おそらく切り捨てられるべきものなのだろう。しかしネフェルはそれを大事に抱えている。メレフに似ていると感じた誠実さで、ニアにそれを見せてくれる程度には、きっとその感情はネフェルの血肉だ。 たぶん、叶うことはない。 だって彼のその思いは、ニアがマンイーターだという秘密に匹敵するとネフェルが考えた秘密だから。 なんというか。 ままならないね、お互いにさ。 ありふれた感想で声にはせず胸中で語りかけた時、ネフェルはふっと憂鬱を吹き飛ばした。瞬き一つの間に、正面には年相応の少年が戻ってくる。彼を見て、ふいに、ニアは気まぐれを起こした。「旅をね」ニアは言う。ネフェルが意識を向けるのを感じながら、いくつかの景色を記憶から引っ張り出す。近くにいた彼女。その時の会話。「旅をしているとね、色々なところに行くんだ」 彼に、一つだけ教えてあげたくなった。同情と言って差し支えない同族意識がそうさせた。皇帝陛下と一般人で、人間とマンイーターで、だからおかしな話ではあるのだけれど、ニアはネフェルを、自分に近い人だ、と感じていた。「メレフ、よく陛下の話をするよ。陛下と似たような場所に行ったことがあるとか、この景色を陛下にも見せたいとか、なんか珍しいもの見つけて、これは陛下が好きそうとか」 ネフェルが望む形とは決定的に違う。けれどもメレフは間違いなく、従弟(ネフェル)のことが大好きだ。ニアの心を思い切り揺さぶって、誰にも言えない秘密を誰かは知っている秘密に後退させたぐらいには。それに何より、最悪の初対面からメレフのことが嫌いだったニアが、いつしかメレフを好きだと感じるようになった最初のきっかけは、リベラリタスで大事そうに従弟(おとうと)との思い出話を聞かせてくれたことだった。「――そうですか」 目を閉じて、ただ穏やかに、ネフェルは頷いた。 それから、メレフの話をした。ニアとネフェルの間には、メレフ以外に共通の話題がなかったから。戦いにおいてのメレフの頼り甲斐を語れば、そうでしょうともとネフェルは自慢げに胸を張った。アヴァリティアでホムラにアンコウを調理させられてカグツチと一緒にびっくりするくらい大騒ぎしていたことを喋ると、信じられないと言うように目を丸くしたネフェルは最終的に声を上げて大笑いした。ネフェルからは、スペルビア城下の女性市民有志によるメレフのファンクラブがあるらしいことを聞いた。ついでに言えば、末端の兵士たちの中にも同様のものがあると。何やってんのスペルビア、とニアは呆れた。実は趣味で昆虫の研究をしているらしいネフェルが、幼少期、まだ軍人でなかったメレフとこっそり早朝の昆虫採集に行ったことも教えてもらった。母国(グーラ)の宗主国元首にも案外やんちゃな面があったのだと思うとなんだか楽しかった。「失礼いたします。陛下、そろそろ次のご予定が……。ニアも。皆待っているはずだ」 話が弾んでいた中、当の本人が戻ってくる。現れたメレフを見た時、ニアとネフェルは思わず顔を見合わせて同時にくすくす笑った。無性におかしくて仕方がなかった。ニアの仲間で、ネフェルの従姉で、そして、ネフェルの好きな人。秘密の当事者。彼女はきっと、何も知らない。「陛下? あの、私に何か……? ニア、なあ、どうしたんだ?」 メレフは困惑して二人を交互に見下ろす。眉が下がり、どうしたらいいのか分からず迷っている。ネフェル同様、年齢不相応に落ち着いているメレフが、たまにこうして普通の人になる。その瞬間が、ニアは結構好きだった。きっとネフェルが好きなのも。「なんでもありませんよ、従姉さん。秘密です。ねえ、ニアさん」「うん、アタシと陛下の秘密。ね」 メレフがますます当惑する。ニアとネフェルはもう一度、お互いを見て笑い合った。 2018/05/13 [10回]PR